昭和56年 　現社長が修行先で家具・建具製作を学び独立

 

　資金なし、工場なし、機械なし、材料なしの独立でした。

あったのは周りの人たちの応援と仕事への情熱でした。

偶然、父の親友の兄が木工業を辞め機械を安く譲り受けることができ、

母方の祖父が工場建設のための材料代を工面してくれたそうです。

 

　夜間も作業できるようにと山の中腹の崖の下に土地を借りる事を決め、

製品を製作するための材料代は父方のいとこと母の友達が返すのは

いつでもいいとまとまったお金をを貸してくれたそうです。

たくさんの人達の暖かさに支えられ森田建具はスタートを切りました。

 

　工場を建てながら、家具・建具を製作して納品する。

次の月の支払いをするお金が一円も無い中、やりくりできる

唯一の方法でした。日曜日も休まずに朝早くから夜中の２時、３時まで、

がむしゃらに、本当に一生懸命働いたそうです。

 

　修行時代に知り合った大工さん達も応援してくれました。

「独立したばっかりは、お金が要って大変だろう」と

納品したその日のうちにお金を支払ってくれたそうです。

「あんたなんか、まだまだよ。お父さんは独立してから日曜休みなしで

ずーっと何年間も働いてたのよ。しかも朝早くから夜中まで」

弱音を吐く僕に向かって言う母親の口癖です。

 

平成３年　（有）森田　建具　設立

 

　母親がこの父親のがんばりをどうにかして形にしたいと考え、

工場を移転し（有）森田建具設立。たくさんの人に助けられ、支えられ

励まされて今の（有）森田建具があります。

 

感謝の気持ちと仕事への情熱。それによって得た信用。

会社を経営していくに当たってこれからも大切にしていきたいと考えます。